ハイスピードモード

あまりぶっちゃけると自分の首を絞める事になるのですが、
「このままでは本申請に間に合わない」という場合、
原型作りが精度重視から形を出す事を最優先のハイスピードモードに移行します。
その際、精度を重視して丁寧に作っている途中段階の原型が取り返しのつかない事になると困るので、
それらをシリコーンゴム型やおゆまる型でレジンキャストやポリパテに置き換えた物をハイスピードモードで仕上げます。
後日、温存していた精度重視の途中段階の原型を、
ハイスピードモードで作った物と同じフォルムに精度重視で完成させたのが最終原型となります。

しかし、ハイスピードモードに移行する前後は手を動かし続けていて技が冴えまくっているので、
ほぼ普段と変わらない精度の原型が完成し「何やってんだ普段の自分…」となる事も多いです。


「何やってんだ普段の自分…」の例1の水中用ザクのバックパック中央部分です。
普段使うポリパテではなく短時間でレジンブロックから削り出したのですがほぼそのまま原型に。


例2のアイアンフットの腕です。
途中段階の原型をおゆまる型でコピーした物から仕上げたら問題無く使えそうだったので、
ペーパー掛けで歪みをちょっと修整してこれが最終原型に。
(途中段階の原型は温存したままなので普通のヘイスティーを作る場合に役立ちそうです。)


などと、長くてわかり難い言い訳が続きましたが皆様いかがおすごしでしょうか？
というわけでハイスピードモードで作ったけどフォルムはほぼOK なヒジを精度重視の方の原型に移植します。


予備のレジンキャスト腕にセロハンテープを貼ってから、
あらかじめ作っておいたヒジのおゆまる型にポリパテを詰めて押し付けます。


おゆまる型を外してみたらこんな感じ。


セロハンテープを貼っていたので外せます。


ポリパテで接着するので裏側をモーターツールで荒らします。


ムギュッと接着。


はみ出した部分を取り除いてからスキマと気泡をパテで埋めて完全硬化させます。


左右非対称な部分や微妙な歪みを耐水ペーパーで修整して完成。


並べると見た目のフォルムは同じですが精度はかなり高くなっています。